人を動かすビジネスメール〜メンバーがきちんと日報を入力しないとき〜
サンライズ・スタッフィングの長田係長は、働き方改革のために、メンバーに日報を細かく入力するように指示しました。
何の仕事にどれだけ時間がかかっているかを把握し、無駄な仕事の削減や、効率の悪い仕事のアウトソーシングをしたいと考えてのことでした。
一ヶ月後、長田係長がメンバーの入力したデータを確認したところ、ちゃんとデータを入力していないメンバーがいました。
頭にきた長田係長は、メンバー全員に次のようなメールを送ったのです。
「働き方改革のために、業務時間の集計をしているのに、ちゃんと時間の記録を行っていない者が数名いたため集計ができない。
目的を理解せずただやればいいと思ってるのか、そもそも仕事にやる気が無いのだろう」
☆mimuraの提案☆
長田係長は、メンバーにどうなって欲しいのでしょうか。
恐怖感を与え、怒られないためにデータを入力するのを求めていたのでしょうか。本当は、メンバー自らが働き方改革の実現を望み、積極的にデータを入力して欲しいのではないでしょうか。
あなたの考えを受け入れてもらうための原則の1つに"誠実に相手の視点からものを見る"があります。
データを入力するよう指示されたメンバーはどのように感じたでしょうか。
・そもそも働き方改革に意義を感じないのに、余計な業務を増やされた
・前にも同じようにデータを入力させられたけど、結局活かされなかった。今回もそうなるだろう
・データ入力するのはいいけど、入力用のアプリが使いづらいんだよな。逆に生産性が下がるよ
メンバーの気持ちがわかれば、どういうお願いの仕方をすれば良いかが見えてくるでしょう。
人を動かしたいのであれば、メンバーの不備を非難する前に、まず自分の行動を変えることを考えてみてはどうでしょうか。
やる気の無い人にやる気が無いと伝えたところで、何も事態は変わりません。むしろ更にモチベーションを下げることになってしまいます。