人を動かすビジネスメール〜社員からの依頼を断るとき〜

 

企業の総務部門に勤める山代さんのもとに、社員Bから年金の問い合わせが寄せられました。

「一時金で受け取る場合と、年金で受け取る場合、それぞれ税金はいくらになりますか?」

 

税金の計算は、個人の収入や控除内容によって一概に損得は言えません。

詳細に計算すれば算出できますが、手間がかかるため、社員一人ひとりには対応するのは難しいのです。社員Bを失望させずに依頼を断わるためにはどのようにすれば良いでしょうか?

 

☆mimuraの提案☆

 

山代さんは次のようなメールを送りました。

 

「Bさん

お問い合わせいただいた年金ですが、個々人の収入や控除内容によって、損得が異なるため、
何とも判断が難しいのが実情です。

金額については気になるとは思いますが、
お力になれず申し訳ありません。


なお、インターネットには以下のような計算サイトがありますので、こちらを利用されると、おおよその額はわかるかもしれません。
宜しければご参考ください」

 

使用した原則は、"批判、非難もしない。不平も言わない"。そして、"共感する"です。

 

山代さんは内心、面倒なことを依頼されたと感じていましたが、ただ単にできないと断るのではなく、お詫びの一言を入れています。

そして、税金が気になっているという相手の気持ちに共感することで、敵ではないという安心感を生み出しています。